カタチに残るモノ | らぶげっちゅ。

カタチに残るモノ

前回までのお話→



2人で手を繋いで朝の新宿を歩く。



「見られちゃうよ?」って言っても「大丈夫だよ」って涼しい顔の君。


何だよ、さっきまでのそっけなさは何だったんだよ(-∧-)

打ち上げ会場から別の打ち上げ会場(?)まで行くんだから、fanに見られる可能性高いと思うんですけど。。(-.-;)


・・・でも、幸せvV<バカ


「幸せ~♪」って言ったら、彼もふにゃって笑ってた(笑)





「でも2人で入って行ったらL氏どう思うかなぁ。。?」



突然、Mタンが言い出す。



えっ、それって、どういう意味?(ーー;)


店の中にまではお前は入って来んなって言ってんのか?

それとも、、、、L氏と私の関係について聞いてるの?



実は、るるすけは昔「命をかけても良い!」と言うくらいL氏の事が好きで

彼と遊んでいた時期がある。

すっごい昔だけどね。


今ではもうただの友達と言うか、知り合いと言うか、その後あった色々な事をお互い乗り越えて来たりで、戦友(?)みたいな感じ。



そんな事をMタンが知ってるはずも無いのだけど。


何故そこでそんな事を勘繰る?



Mタンの真意がつかめなくて、一瞬動揺しつつもとりあえず

「え?別に何も思わないんじゃん?(?_?)」

と、さも「何の話?」と言った感じで答える、るるすけ。

実際はL氏が何も思わない訳無いんだけど(滝汗)



「そか(^^)」



一瞬ほっとしたような、ちょっと意外そうな、

それでいてどうでもよさそうな不思議な顔をして答えるM氏。





そうこうしてる内に、あっという間に××屋が見えて来る。



「ここだよー♪」


「おー!ここか!そっか!なるほど!」



どちらからでも無く、振りほどくように離す手。



もしかしたら、ここまででお別れ?

「じゃあ、送ってくれてありがとうね(^^)」って言われちゃう?



本当だったら、ここで「じゃ、私向こうに戻るね♪」って自分から言えば、

あれだけ必死に会話に割り込んだ事も、

無理矢理××屋まで送って来た事も、全部チャラになるんだろうけど。


「あれ?意外と気ぃ使えるんじゃん?」って、思ってくれる(と、思われる)んだろうけど。


だって、いくらMタンがそういう事に無頓着だと言っても、

やっぱり誰かに見られるかもしれない状況でも気にせずしつこくついて来る女なんて、

いつ誰に何をバラすかわからないから警戒すると思うのだ。



イイ女に思われたかったら、ここで自分からサヨナラを言うんだ!



・・・でも。


でも、まだ新しい携帯の番号だって聞いてない。



ここでサヨナラしたらもう2度と会えないよ?


2度と会えない人にイイ女って思われても何の意味があるの?





さぁ、どうする?




どうすれば良い?




どっちを取るの?




どっちを取れば良いの?





そんな風に走った緊張も、全く振り向かずに階段を上っていくMタンの行動で全て意味の無いモノになる(死)





えー、ちょっと待てよ!((((((;゚Д゚))))))


私もついてって良いの?
大丈夫なの?


何か言えよ、オイコラ!ヽ(`Д´)ノ




しょーがないので、走って彼の後について行く。






階段を登り切ってすぐのドアの前で振り向くMタン。






ねぇ。


「お前やっぱついてくるの?」っていうような冷めた顔をしてるように見えるのは、私の被害妄想?





ここまで来てそんな顔をするのはズルイよ。


そんな要求は飲めない。
ここまで来たんだから、最後まで一緒に居るよ!?
毒食らわば皿までなんじゃー!


必死に、彼の真意に気付いてないような笑顔で返す。





奥の座敷にL氏達が見える。


何も言わないまま、足早にそっちへ向かうM氏。


私も何も言わずについて行く。背後霊のように。





Mタンに気付いたL氏達は、盛大な歓迎の言葉で彼を迎え入れる。


・・・・と、次の瞬間、私の存在に気付いて固まるL氏。



うわー!ヤベーよ(><;)


あー、、、Mタン。。。。。
君もL氏に(私との関係を)知られたくなかっただろうが。。

私も知られたくなかったのだよ。。orz



まぁ、バレたところで今更L氏に何を言われる筋合いもないし、イチイチそういう事を言ってくる人ではないけれど。
最近落ち目なL氏に「こいつも離れて行くのか」といった類のショックを与えるのは確実だしさ。




M氏に心の中で助けを求めてみても、彼は振り返りもしない。
まるで私が居ないかのごとく振る舞う君。




気まずいよ~(つД`)




・・・・なんて思ってた次の瞬間、ものすごいニヤッとした顔で笑うL氏。




あぁ。。。。


その顔は。。。。。。。。


「お前もとうとう俺以外のバンドマンを落とすような女に成長したかぁ~」といった意味ですよね?orz



7年越しの付き合いだ。
わかる、わかるんだよ、おめーが何考えてるかはっ!!!


あー、ムカツク!!!ヽ(`Д´)ノ



「ま、座りなよ」と言いながらM氏に席を用意するL氏。



えーと、えーと、ワタクシはどうしたら。。。。(;´Д`)


M氏は相変わらずこっちを見ようともしない。


他のfanやローディー達が「この娘は何しに来たんだろう?Mさんの女のわりにはMさんこの娘相手にしてないし。。ただのしつこいfan?」といった表情で見てくる。



は、、、針のムシロ orz



Mタン、何か言って!助けてよぉおおおお~・゚・(ノД`)・゚・。




「おぃ、るる!お前も座れば?」



助け船を出してくれたのはL氏の方で。

ちょっとビックリしつつも、本当に座って良いのか迷う。



「座れば良いじゃん?(^^)」



やっとこっちを見てMタンがそう言ってくれたから、

「あ、居て良いんだ。。」。。

心の中でそう呟いて座ろうとしたのに、





何故かMタンと私の間に


座ってる奴が居るんですが。





うぉおおおおおおお、どういう事だ!!!ヽ(`Д´)ノ


そう、その名もJ君。

L氏のローディーで、るるすけもよく知っているJ君。


ってか、何でおめーMタンとわしの間に割り込むんだよ!!!!!

普通は一緒に来たら一緒に座らせるだろ!?!?!?!?!


まぁ無理も無いか。

J君はるるすけがL氏にベタ惚れだった時を知っている。


いくらMタンと私が一緒に登場しても、こんな接点の無い私達が繋がってるとは思いも寄らなかったのだろう。


むしろ「Mタンを案内するのを口実にL氏に会いに来たの?」って顔のJ君。



ちがーーーーーーーーーう!!!!ヽ(`Д´)ノ



けど、Mタンとの事がバレるよりマシだ。

一応そういう事にしといてやる orz でも屈辱。。



しかも、どうもJ君はM氏のfanだったらしく、その事で大盛り上がり。

ニコニコと話を聞いてるフリをしながら端っこで寂しさに耐える(涙)



M氏は全くこっちを見ようとしない。


やっぱりお邪魔でしたよね?

でもここまで来たら意地でも帰らないもんね(つД`)



L氏は一番遠くに居る。


時折目が合って、微妙な表情でこっちをチラチラ見てるのがむかつく(笑)



J君は隣に座ってる。


寂しさに耐えかねて、たまに一言二言話しかけたりはするけど、彼も隣に居るMタンや師匠であるL氏の相手に忙しそう。



他の人は知らない人ばかり。

果てしなく孤独 ('A`)

でも今更帰るなんて言い出せないし、席替わってなんてもっと言い出せない orz



そんな中、L氏が第二の助け船を出してくれる。



「・・・こいつ(J君)は俺のローディーで、、、、

 こいつ(るるすけ)は昔から来てたりな~。。なぁ、るる?

 こいつ(るるすけ)は信用できる奴だからさ」



お、イラン事言わずにそれでいて私の事プッシュするなんて、L氏意外とオトナじゃん?

ま、これを恩に着せて何かしら頼み事してくるんだろ~けどさぁ。。


・・・なんて瞬間的に思っていたら、間髪を入れずに


「知ってるぅ♪」


なんて答えるMタン。


「お、おう、知ってるのか。。」って感じで、その発言に動揺するL氏 orz



あぁあああああ!Mタ~ン!!!ヽ(`Д´)ノ


だから何でお前はさっきのK氏の時 と言い、そうも繋がってるってバレバレな事言いやがるんだ、コノヤロウ!

わしの立場も少しは考えろと小一時間(ry


それとも「俺はこの娘の事良く知ってます☆むしろ身体の隅々まで?(ハァト」みたいな事を主張したいのか?


その割には、「ん、でも俺の店の場所知らないからあの娘に送ってもらって来たの♪」とか言ったりして、L氏をホッとさせてる(「=俺とあの娘は何の関係も無いよ」って意味に取ったようだ)あたり侮れない。。



Mタンの意図がつかめない。

何も考えてないだけなのか?(==)



その後も宴は続き、バカ話で酔っ払い親父どもは盛り上がる。

へぇ、意外だな、L氏とMタンってこんなに仲良かったのかー。。


ってか、しゃべってるの聞いてて気付いたけど、こいつら似てる。。。orz


るるすけがハマるタイプのダメオトコ像がわかってきましたよ、奥さん ('A`)




そんな事を考えながら、暇になるとJ君に話しかけて時間をやり過ごす。




うん、かまってくれるのがJ君だけだったから彼に話しかけてたんだけど。。


昔からJ君がわしの事狙ってたのは知ってたんだけど。


しかも狙われてる理由が「顔が好き」とか「身体が~」とかじゃなくて、「その二の腕とかお腹とかのぷにぷにが好きなんだよぉおおおおお!!!」っていうのもわかってるけどさぁ。。。



J君「ねぇ、今日これ終わったらすぐ帰っちゃう?帰らないよね!?」


るる「へ?」



ヤ、ヤベー!また狙われてる!この脂肪フェチめ!


で、でも。。。


J君とMタンかなり盛り上がってるし。。。


何かこれからも遊ぼうみたいな感じになってるし。。。


わしとMタンはいつ切れるともしれない仲な訳だし。。。





J君と仲良くなっとく方が良いよね?キャハ☆


充分今でも仲良い方なんですけどね。ま、もっとね。。





J君「ねぇ、帰らないよね~!?」


るる「うん、帰らないよ☆


J君「ホント!?」



J君スマン、少しは役に立ってくれ(・∀・)



るる「友達が11時くらいにこっちくるかもって言ってるの☆」



ま、お前とは遊ばんがな(・∀・)ソノタメノフセキ



J君「え、そうなの?('A`)」


るる「でもほら、まだホントに来るかわかんないからぁ☆


J君「そか(*´∀`)」



しばらく引っ張るからな(・∀・)ヨロ!




そんな感じで、話しかけるたびに太ももを触られながら耳元で「後で電話するから」って言われつつ過ぎる時間。

コントですか?(つД`)





朝9時。

皆もさすがに眠くなったみたいで、ようやく落ち着いたテーブル。

ふいにMタンが立ち上がって、違うテーブルに遊びに行ったL氏を捕まえて「もうさすがに眠い~」とか言い出した。



帰るの!?!?!?!


ヤバイヤバイ、戦闘態勢!


つか、その前にトイレ行きたいんですけど。。。。(滝汗)



話しぶりから、そんな今すぐ帰るんじゃないだろう、もうちょっとL氏と話してるだろう、と踏んでマッハでトイレに行くるるすけ。



大体さ、まさか××屋まで案内してきて、その後も放っとかれてたのにずっと待ってた女を置いて行かないよね?

まさね?

鬼じゃないしね?









トイレから出てくると。。。














居ないし!!!Σ(´Д`;)ズガーン!


どうしてこうベタベタな展開になるんでしょうか orz









座り込んでいるローディー達に「Mさんもう帰っちゃいました!?」と(多分すごい形相で)聞くと、「ハイ」との答えが。


あーもー、ありえん!!!

しかしやっぱりという気もいくらかする orz


ローディー達に「うわー、この姉ちゃん置いて行かれてるよー!プ」という目で見られつつ(屈辱だ。。。)、携帯だけ持って階段を駆け下りる。




もう行っちゃった!?


追いつけなかったらどうしよう!?




そんな気持ちと、置いて行かれた屈辱で半泣きになりながら、ひたすら階段を駆け下りて。。。

途中から「そうだ、電話!」と思って、Mタンに電話をかけながらダッシュ。



プルルルルル・・・・



かかる!


けど出ない!



何で出ないんじゃコンチクショウ!ヽ(`Д´)ノ


やっと外の通りが見えた瞬間、そこにはJ君と話すMタンの姿が!


よっしゃ!まだ居た!


つか、Mタン今頃携帯(鳴りっぱなし)取り出してるよ!遅いよ!ヽ(`Д´)ノ


 携帯の着信画面を見てから、追いかけてきた私に気付くMタン。



J君「駅まで送って行くよ~、何線?」


Mタン「ありがとー♪」



・・・って、「お前ら恋人同士かよ!」ってツッコミを入れたい気持ちをグッとこらえ、「帰っちゃうの!?私が送ってくよ!」と、またもや無理矢理話題に割り込むるるすけ。


あーもー、これ今日何回目だ!?!?!?



私のあまりのイキオイにJ君がものすっごい驚いた顔をしているのが見えるけど、知らん!

もう後でどうなろうと、どう言われようと知った事か!!!



湧いてくる感情まで今日何回目のデジャヴ?って感じで。


一瞬間があってから「じゃあ」って私の方を選ぶM氏の表情までもがさっき と同じだった。



「じゃ、カバン取ってくるね!」



そう言って、また階段を駆け上がり、あっけにとられるローディー達を横目に荷物を全部取って、誰にも、L氏にさえも挨拶せずに店の外へ向かう。



階段の下では、手持ちぶさたなM氏と、状況がよく飲み込めてないJ君が居て。。



J君があまりにもイラン事を言い出しそうな表情だったので、「戻ってくるから☆」とだけコッソリ伝える。


「本当に戻ってくるよね!?!?」って、小声だけどものすごく本気で言うJ君に、「そんな訳無いじゃん」と心の中でツッコミつつ、「送ったらすぐ戻るよ☆」って手を振って、もう歩き出しているMタンを追いかける。






さっきと違って、もう人通りが多くなって来ている朝の新宿。


追いつくとすぐに手を繋いで。




「もー帰っちゃうのー?遊ぼうよ~」



そう軽く言う私に、



「遊ぶ!?何して遊ぶ!?(゚∀゚)」



ねぇ、その表情と口調は何なの?


さっきまでのほえほえした雰囲気なんて吹っ飛んで。

急にしゃきっとしたような、それでいて私を試すような表情。


この状況で遊ぶって言ったらオメー決まってっだろー!!!ヽ(`Д´)ノ

今から「遊園地行きたい☆」とか「映画見たい☆」とか言ったらアンタは一緒に行ってくれるのかと!?

この12時間以上飲み続けだった状況で!



これってただのイヂワル?


あえて私に言わせたいの?


それとも、わかってて流してるの?



「ん~、何して?って、何しても良いけど?(笑)ご飯でも食べに行く?」



ムカツクからあえて的はずれな事を言ってやる(笑)



「ん~、ご飯は今は無理ぃ~、胃がタポタポしてるぅ~」


「そーだよね(笑)」



どーしよーか、どーしよーか、って言いながら2人で街中をジグザグ走行(笑)



「帰りたい?」


「帰りたいって言うか、眠い~」


「そっかー。じゃーどっか行く?」



そんなセリフの後、「どこに行く」なんて誰も決めて無いのに、急激に今来た道をターンして。。

2月 と同じ所へ向かう。



何となく、さっきより口数が少なくなった気がする彼。




君の真意がわからない。。?



ううん、わかる。


たまたまどこかで会った時に遊ぶくらいには気に入ってるけど、わざわざ予定を合わせて遊ぶ程じゃない。


そんな感じなんでしょ?



自分のしてる事が、何となく惨めな事だとわかるけど。


それでも「あぁ、まだもうちょっと一緒に居られる」っていう事の方が嬉しくて。。


「 完全に拒絶されなくて良かった」って気持ちでいっぱいで。。


何でこういう方向にだけポジティブなのかと、自分に問いたくて仕方が無かった(苦笑)




「またココだね~」、そんな会話をしながらバレンタイン の再来。



唯一バレンタインの時と違うのは、あんなにアマアマにはできないって事だけ。



あの時は幸せだった。

心の底から、ただ会えた事が嬉しくて。

これから先の未来が見える気がして、勝手に笑顔になっていった。



けど、今は違う。



どれだけ甘い雰囲気で過ごしても、突然切られる。

今一緒に過ごしているからって、明日も君と繋がっていられるとは限らない。

読めない気持ちに不信感が募って。


隠しても隠してもネガティブな自分が消えない。


アマアマな、、ともすればブリッコなくらいの方が好きだって知ってるのに。

限りなく受け答えは素で。

荒いままの言葉遣い。

出さない方が良い話題も、聞かない方が良い事も。



こんなんじゃいけないってわかってるのに、時折口をついて出てくるネガティブな言葉。



そんな気持ちを察してくれたの?



「今日ホントK氏のバンド見れなかったのショックだったよ~」


「俺だってさー、ビックリしたよ。絶対るるが居ると思って来たのに居ないんだもん!」


「えー、ウソー?ホントに?」


会えるかなー?って思って来たのにさー」




・・・嘘。



居酒屋の外で声かけた時、あんなにビックリしてたくせに。


嘘ばっか。


嘘ばっか。




・・・でも、それが例え今この空気を取り繕うための嘘でも。


嬉しくて。。




・・・嬉しい?


嬉しいって言うより、もっと違う。。。


心の奥底で何かが溶けて行く感覚。



シテる最中の、骨盤の中の甘い感覚。


快感と言う程強いモノじゃなくて、本当に「甘い」としか表現できないアノ感覚。



それがきっと一番近い。



それは甘く、甘く、、ネガティブな感情を溶かして行く。



まさに甘い言葉。




会話が途切れると、どちらからでもなくキスをして。


何回も何回も、ゆっくり、長く口吻けて。。



目を開けると、恍惚とした表情で、それでいて照れたように笑う君。


「何で笑うの~?もう!」って言うと、「や、幸せだなぁって思って」って。。


本当に、本当に幸せそうな顔でぼうっとした視線。



ホントにキスが好きだよね(笑)


ねぇ、知ってる?あたしは別にキスするの好きじゃないんだ。


でも君のその表情が見たくて、何回もキスをする。



手を繋ぐのだってホントはあんまり好きじゃないの。

でも君がどんな時でも手を取ってくるから。。


ずっと、眠る時だって離さないでいるんだよ?




お酒と睡眠不足から、眠ってしまったMタンの顔を見ながらそんな事を考える。。







・・・ってか、さっきからバッタンバッタン10秒おきに寝返り打ってるけど大丈夫なんかお前さんは(^_^;)



ホントに寝てるのかな?

狸寝入り?


寝てるんだったら。。。



写メでも撮ってやろーかと、思うのですが(笑)


もしくは、すぐ横で充電してる携帯(るるすけの知ってる方)をまた覗いてやりたいのですが(笑)



そんな軽く最低な事を考えつつ、友人達から来ていたメールを返す。

だって眠ろうと思っても眠れないしさ。


つか、ヤバイ。

ちょうど最中(笑)にJ君から電話かかってきてるし!


うわー、「戻るから☆」とか言ったのに帰ってこなかったらそりゃ電話くるわな(-.-;)








・・・ってか、ホントにさっきから隣の人(M氏)が寝返り打ちまくりなんですがっ!

しかも、花粉症で鼻が詰まってるせいか時折イビキ付き(笑)


んもー!ホントに間抜けな顔して寝ちゃってー。






・・・この寝顔も、最後なのかな?






そう思うと急激に胸が痛くなる。



手が震える。



自分は何をしようとしてるの?





写メだとね、写す時に音が鳴っちゃうから。


布団の中で動画のボタンを押す。


もちろん空調の音に紛れて撮影開始音は聞こえない。




そーっと、寝顔に近づけて画面越しに見る君の顔。




肖像権の侵害になるのかなー。。


って、そんな事以上に信頼を裏切ってるのか。



・・・・でも信頼なんて元からあった?


無いから、こんなにも醜い事をしてまでもカタチに残したいの?




寝顔なんてそうそう変化するモノじゃないから、しばらく撮ってる内に飽きて撮影終了ボタンを。。。



ピロリンッ♪



押した瞬間ものすごい音が響く。

ヤバッ!終了時も音鳴るんだっけ!?!?!?!?!


一瞬Mタンの顔が歪む。


起きた!?

気付いた!?!?!?!












グゥウウウウウウウウ



また穏やかな顔で寝息を立てる。。



は、、、、、死、死ぬかと思った。。。orz



布団の中で再生すると、そこには確かにMタンの寝顔が写っていて。

どれだけいけない事だとわかっていても、唯一残った確かなモノに心が躍る。



コドモだ、自分。

バレたら殴られてもおかしくないのに。



でもコレはもっと最低な切られ方をした場合の保険でもあるし。



そういう計算高い自分も居る。




もっと、もっと、信じられたら良いのに。

ずっと、ずっと、側に居られたら良いのに。


一番になりたいなんて一言も言ってないのに。


たまにで良い。

愛情なんて一欠片で良いから。


全部欲しいなんて言わないから。



それでも、「携帯が通じないと寂しいんですけど」ってうっとうしく詰る私に、苦笑しか返さない彼の、その決して新しい携帯の話なんて持ち出さない彼の態度が、それすら欲しいと言ってはいけないんだと答える。




はい、わかってます。




お別れの時間が迫って、彼の目が覚めてからも、「新しい携帯持ってるんでしょ?番号教えてよ~♪」って言い出そうとしては止めて、悩んで、表面上は甘く接して。。



大丈夫、聞けば教えてくれるよ。

だってほら、「教えて」って言われて「ダメ」って言える程強気な人じゃないじゃん?

基本的にヘタレだし、良い人ぶってるし。

人に嫌われるの怖いタイプだし。



・・・でも、聞いた瞬間に顔が固まるのは想像できるの。


「ダメ」って言わなくても、表情が気持ちを全部伝えるの。



それに自分は耐えられるの?


泣かない自信ある?



あぁ、ヘタレなのは自分じゃないか。





言い出せないままに時間が来て、2人で手を繋いで夕方の新宿を歩く。



「どこまで帰るの~?今もまだあのマンションに居るの?」


「ん~、今は違うの。今日は西武新宿線~♪」


「じゃ~西武新宿線の駅まで送って行くよ☆」



そうか、なるほど、事務所のマンション出て女の家に今は住んでるのか。

それもあって携帯変えた。。。?


心の中でそんな詮索をしながら改札まで見送り。



「それじゃーね?お寿司食べに行こうねー?」<しつこい


「うん、わかった、わかった、行きます!(滝汗)」<超押され気味



いつまで見てても絶対振り向かない君を、何回も振り返りながら今来た道を引き返す。



夕方だから、まだ明るい新宿。









「どうして聞かなかったんだろう?」









これで、「お疲れ様♪」ってメールをして、届かなかったら?


Mタンは一緒に居る間は強い態度取れなくても、顔さえ見えない状態なら平気で切るようなオトコじゃん?


このまま、前の携帯の電源を落としてしまえば、うっとうしい私なんかから、しつこく詰る私なんかから、簡単に逃げられるでしょ?


お世辞にも良い雰囲気じゃなかったじゃない?


このままサヨナラされる可能性は高いってわかるよね?



どうして聞かなかったの?



その場で結論を出されるのが嫌だったの?



どうして聞かなかったの?





後悔なんて、めったにしない質なのに。


間違いなくコレは人生で一番の後悔。





道を歩く沢山の人達。


「どうして聞かなかったの?」


泣きそうになるのを必死でこらえる。


でも頭の中がグルグルする。


気持ち悪い。



ただ弱音を吐きたくて、C嬢に状況報告のメールをすると「今から会って話す?」と返って来た。


速攻で「うん」と返して。。

どこかで待ち合わせるには彼女の支度ができるまでただ待っているのはツライから、彼女の地元まで向かう。


1時間以上かかる?

それでも良い。


このまま家に帰ったら、きっと今以上の後悔と寂しさが襲って来るはず。



「C嬢に会ったら、お疲れメールの文面を考えて貰おう。。もう届かないかもしれないけど」



ただそれだけを思って、電車に乗り込んだ。



-アトガキに続く-